アメリカの乳がん・卵巣がん患者団体SHAREについて
4月19日から10日ほどニューヨークに滞在し、アメリカの乳がん・卵巣がん患者支援非営利団体SHARE(シェア)日本語部門主催のフォーラムにゲストとして参加してきました。
今回の目的はフォーラムでしたが、せっかくなのでSHAREのオフィスで行われるサポートミーティングにも参加してきました。お茶とお菓子をいただきながら自己紹介のあと、ほかでは言えない思いや悩みをここで話して聞いてもらう。ここでは、SHAREのファシリテータートレーニングを受けたスタッフが進行を務めます。
SAHREは1976年にニューヨークで設立されました。「乳がん患者の精神面のサポートには患者同士で支えあうのがいい」と乳がん専門医が呼びかけ、12人の乳がん患者が集まったのが始まりだそうです。今ではタイムズスクエアの歴史的建造物であるパラマウントビルにオフィスを構え活動しており、家賃の一部はビルのオーナーの寄付でまかなわれています。1階にはハードロックカフェがあるので知っている人も多いのではないでしょうか。
設立当初より、政府に対し乳がん研究資金確保の働きかけを積極的に行ってきました。
患者同士が集まるサポートミーティング以外に、電話で相談を受けるヘルプラインや乳がんに関して学ぶプログラムをインターネットでも提供しています。
乳がんのサポートグループには、大きく分けてスペイン語のグループ、アフリカ系アメリカ人のグループ、そして日本語のグループがあり、さらにすでに治療が終わった人、現在抗がん剤治療中の人、タモキシフェン・アロマターゼ阻害剤で治療中の人、非浸潤性乳管癌(DCIS)、乳房再建、乳がんと卵巣がんの両方を発症、若年性乳がん、レズビアンのグループなど多岐にわたっています。
レズビアンのグループがあるというのがアメリカらしい、マンハッタンに拠点を置くSHAREらしいともいえます。
こうした幅広い活動とスタッフのお給料はすべて寄付でまかなわれていて、寄付を専門に担当するスタッフもいます。
設立して38年を迎えるSHREのこの活動はE-BeCを運営するうえで、私たちに多くのことを教えてくれました。
SHAREのwebサイト
http://www.sharecancersupport.org/share-new/